No.21 一番よく使う指示の言葉。

 

 

以前、日本聴導犬協会の有馬さんのお話をお伺いした時に印象に残ったことがあります。

 

盲導犬はハーネスを外すのが仕事は終わりという合図になるけれど、

聴導犬にはそれがない。

24時間常にアンテナをはって、働いている。

 

と。

だからこそ、元々音に興味があって、

仕事をする意欲が高すぎるくらいの性格の子を選ぶのだそうです。

 

 

最近思うのは、ある意味家庭犬も同じだなぁ、ということ。

 

犬舎で飼われている犬は、出してもらった時だけがお仕事ですが、

24時間お家でいっしょに暮らす犬たちは、常に私たちの動向にアンテナを張っています。

 

立ち上がれば、どこに行くのかな?と耳をそばだて、

台所で何かをしていれば、自分の食べるものは出てくるかと鼻を効かせ、

外で物音がすれば、五感をフル活用して家人かどうかを判断し、

 

 

実はいろんなお仕事をしているのです。

 

 

ナニシテルノ? アタシノ ゴハン?

  

  

だからこそ、言わなくてもわかる、ということ、皆さんも経験ありませんか?

  

いちいち「オスワリ」などと言わなくてもごはんの時は座ってくれる。

お散歩から帰ったら、「オテ」などと言わなくても順番通りに手をあげてくれる。

首輪を見せれば、自分から頭を入れてくる。

パソコンに向かったら、あきらめてふて寝する。

お留守番の時は自分からサークルに入る。

  

等々、毎日の習慣だからこそ、しっかりと身に付いていることもあると思うのです。

  

  

マダ?

  

  

「やりなさい」と言われたからやっているのではなく、

毎日の生活の中で、飼い主さんの態度を見て、犬は察してくれているのですよね。

  

私も愛犬とはもう7年以上のつきあいだからこそ、ではありますが、

私が何を望んでいるのか、犬はちゃんとわきまえていて、

何か指示をしなくちゃいけないということは、ほとんどありません。

  

  

一つだけずっと意識して使っていた言葉は、「OK」と「オシマイ」。

  

食べていいよ、

自由に走ってもいいよ、

このおもちゃあげる、

遊びは終わりね、

もう寝る時間だよ、

  

等々、ON/OFFの境目をはっきりさせることを意識して教えてきました。

 

決して「犬だから」ではなく、人間の子供に教えることと同じ「大人のマナー」だと思うのです。

  

   

ドウロ ハ トビダシチャ イケマセン。デショ?

  

  

手に持ってるおもちゃを、飛びついて勝手にとられる。

マテって言ってるのにごはんを食べちゃった。

まだ私が靴を履いている途中なのに、玄関から飛び出そうとする。

お散歩でうんちを取っている間、待っていてほしい。

交差点を飛び出して危ない!

  

凛が子犬の頃は、毎日がこんな戦いでした ^^;

でも、年をとれば自然に覚える訳ではなく、私が教えなくちゃ犬にはわからないから。

  

これはOK、これはダメ、が共有できれば、お互いに楽になれるんですよね。

  

「今大丈夫かな?」「これはいいのかな?」と24時間ずっと人の様子を監視していたり、

いつかもらえると期待し続けていたり、延々と興奮もしくは緊張し続けてしまったり、、、

 

そんな頑張りすぎ犬、リラックスできない犬では、疲れちゃう。

   

 

イッテキテイイ?

  

  

ON/OFF の指示を待つ。

  

ルールはこれだけ。Simple!

  

今は犬が興奮していて、、今は私の手がふさがっていて、、、どうしようもなかった

とついつい言い訳したくなりますが、それでは犬には伝わりませんので、最初は大変かもしれません。

でもね、なんでわからないのー!と投げ出したくなる頃、3日目くらいに変化があるんです ^^)

  

継続は力なり。

ローマは1日にしてならず。

  

  

犬には言葉は伝わらないから、言葉より態度で示す方がいい、と思うこの頃ですが、

一つだけ教えるとしたら、私は「OK」を教えます♪

   

 

May, 2021

 

 
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