No.18 エンターテイナーなお父さん。

真冬日続きの札幌の道路は、まるでアイスリンクのようにツルツルで、
下ばかり見て転ばないようにと歩いていたら、
小さな子供の手を引いて歩くお父さんの楽しそうな声がした。
ぎゅーーーん
とメリーゴーランドのように子供を回し、
滑りながらも、きゃっきゃとはしゃぐ女の子。
あぁ、素敵なお父さんだなぁ 。
転ばないように気をつけなさいよ!と緊張して歩くよりずっといい。
こうして北国の気をつけ方と楽しみ方を自然に覚えていくのだろう。
そして、交差点に近づくと、今度はおもむろに
サンタさん、どーこだっ
あそこーー!
じゃあ、恐竜の卵は?
えーと…
と、信号待ちの間の宝探し。
(マンション前に飾られたバルーンのサンタクロースと、
焼き鳥屋さんの巨大な卵のオブジェなんですが(^^)
次々繰り出される子供目線の遊び心に、
側を歩いてる私でさえ、何だかワクワクしてきました。
この子はきっと、こうして寒い冬の日にお父さんと歩いたことを、
大人になっても覚えているのでしょうね。
そして、犬の散歩も同じだよなぁ、なんて
すぐに犬のことを考えてしまう私 ^^;
犬の方がずっと好奇心旺盛だから、こんなのあったよー!と先に犬の方が見つけることの方が多いけれど、
犬が興味津々なにおいは、私にはわからない時が多いけれど、

わからないからこそ、
貝殻落ちてたよー、とか、
この坂登ってみない? とか、
こっちの道行ってみようよ、とか、
私からの誘いに犬がのってくれた時はちょっとうれしい。
相手の目線で、相手が今何に興味があるか、って
言葉で言うのは簡単だけど、結構難しかったりします。
でも、お散歩の時は、仕事のことも、世間のニュースも全部忘れて、
目の前の犬のことだけを見ていたら、きっととびきりの笑顔を見せてくれるから。
もっともっとあなたにとっての「うれしいこと」「楽しいこと」を知りたい、と
欲張りになってしまうのです♪
May, 2021