No.60  大人になるということ。

 

  

早いもので師走も半ば。
2018年はどんな1年だったかなぁ?と振り返る中、特に印象に残るのが、生後半年〜2,3歳の多感な時期の犬たちの成長でした。
  
「育児ノイローゼになりそう〜」という毎日が大変な仔犬の時期は過ぎ、お家にもすっかりなじみ、お散歩もある程度できるようになり、お互いに落ち着く頃。
でも実は、精神的な成長が著しいこの時期、「なんだかうまくいかない」という漠然としたお悩みが増える時期でもあるのでした。
 
 
そんな中、今年しつこい程に口にしていたのは、
 
  自分が…
 
から
 
  相手が…
 
への成長。
 
 
例えばテーブルからおいしそうなにおいがした時。
「自分が」食べたいから吠える、ジャンプして勝手に取る、ではなく、
「飼い主さんは」どうしたいと思っているのかな?と見上げて聞いてみる。
 
例えば犬同士で遊んでいる時。
「自分が」遊びたいからいきなり飛びかかるのではなく、
「相手が」遊びたいと思ってるかな、どんな遊び方がいいかな、と一歩引いて待ってみる。
 
 
「自分が!自分が!」ではなく、
「相手が」を考えて行動している瞬間に出会った時、
あぁ、大人になったなぁ!と、小躍りしたくなるくらいうれしくなるのでした。
  
ちょっと擬人化した言い方だけれど、
相手の気持ちを思いやるやさしさが育っていく、この時期の変化が私は大好き♡
 
 
でもこれは、成長と共に自動的に備わっていくものではないのですよね。
決して、私たち人間がイメージする「思いやり」だけの話でもない。
 
自分で餌を獲る野生動物をイメージしてみるとわかりやすいかなぁ?
本能のおもむくまま、何か動いた!と闇雲に走ったり飛びかかったりしても、恐らく狩りは成功しないでしょう。
そんな失敗を通して、また子ども同士の遊びや見本となる大人の振る舞いから、よく相手を観察して行動することを学ぶのではないでしょうか。
 
レッスンでも、そんなことを繰り返し繰り返し犬たちに促しています。
様々な人や犬と日々交流する中で、時には相手に譲ることもあり、時には我慢することもあり、もちろん自分の思う通りに事が運ぶこともあり、失敗もあり、
そんな体験をバランスよく無理なく重ねさせてあげることで、自分のことだけではなく周りのことを考える余裕、でっかい!器を育てたい。
  
子どもっぽい「自分が!自分が!」という態度を、「その子の性格」と捉えてほしくないですしね。
 
そんな話をしつこくしつこくお伝えしてきた1年でした。
( ホントしつこくでごめんなさい ^^;)
 
 
だってね、何のトレーニングなんてしなくとも、実は「自分が自分が!」ではなく、飼い主さんのことをよ〜〜く見てくれているのに、それに気づかずにスルーしてしまったり、そんなの当たり前と思ってしまっていたら、もったいな過ぎるんだもの!
 
犬たちは、いつだって私たちを思いやってくれている。
だからこそ、私たちも同じようにそれを返したい。
 
シンプルに、そんなところに戻ってくるのでした。

 

 

Dec, 2018

 

 
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