No.33 わからなかったら聞いてみる。
寒い寒いと言いつつも、少しずつ春の訪れを感じるここ札幌。
あたたかくなるにつれ、新たなご相談も多くなってきました。
犬の気持ちがわからない…!
初めて犬と暮らす方もそうですし、
いろいろなしつけ方を試して、かえってわからなくなってしまった方も。
犬の気持ちがわかないから、どう接してよいかわからない、
そんなお声もたくさんいただきました。
とってもお気持ちはわかります…
私も初めて自分1人で犬を育てた時も同じでした!
犬の言葉が聞こえたらいいのに、なんて真剣に思いましたが、
本当はね、目の前で犬たちはたくさんの返事をしてくれていたんですよね。
わからなかったら、聞いてみる。
例えば、「おやついる?」と聞いてみた時、
食べたければ喜んでしっぽをふったり、キラキラした目で見つめたり、
でもいらない時はぷいっとしたり。
うちの子、食べ物見せたら絶対来る!というのは案外思い込みで、
においかぎや人が気になっている時は、全くの無視なんていうことも。
例えば、「散歩行く?」と聞いてみた時、
「行く行く〜」と大興奮で玄関に飛んでいくのか、
「え〜」っていう顔をして寝たフリするのか、
北海道の冬は、犬によっては体の負担になってしまうくらい寒い日も。
それでも連れ出すべきかどうか迷ってのご相談もたくさんいただきましたが、
犬が行きたがれば大丈夫な証拠、出たがらないのであれば体が耐えられる限界を超えているのかもしれません。
こうして書いてみると当たり前のようだけど、
犬はボールが気になっているのに、ぬいぐるみで遊ぼうよと誘ってみたり、
犬は寝たいと思っているのに、むぎゅーっとハグしてみたり、
犬たちからの返事を無視してしまっていることも、たくさんあるかもしれませんね。
わからなかったら、犬の言葉を「見て」みよう。

ソノ ニオイ キライ。。。
犬によかれと思って用意した虫除けスプレーも、本犬は嫌みたい。
無理矢理スプレーしたら、散歩に行きたがらなくなったという我が家の失敗談 ^^;
それ以来、新しいスプレーはこうしてボトルのにおいを嗅がせて、反応を確かめてから使うように。
(+においがこもらない屋外でスプレー&できるだけ顔から遠い所にかけるようにして、OKになりました。)

アノ オモチャデ アソボウヨ。
犬の目線はたくさんのことを物語っています。
犬が遊びたいと思っているおもちゃで遊んであげれば楽しいに決まってる!
でも、それに気づかず人が選んだおもちゃで誘っても、
「この人わかってくれない…」とつまらない想いをさせることになっているかもしれません。
おもちゃを2つ持ってみたら、きっとどちらがほしいかわかりますよね♪

イマハ ソウイウキブンジャナイヨ。
なでられるのが大好き!な子でも、「今はそういう気分じゃない」時はたくさんあるのです。
伸ばした手に安心してすり寄ってくれればもちろん「もっと!」のサインだけど、
さりげなく顔をそむけたり、じっと固まって我慢したり、
いつでもなでられたらうれしい、というのは案外思い込みかも!?
ちょっと手を伸ばしてみた時の反応を見て、嫌そうならやめるのも愛情です。
犬の意思表示は、ちゃんと見ていないと見逃してしまう程、一瞬のこと。
とっても繊細な言葉なのです。
それを無視して、本当は嫌なことばかりされて我慢し続けていた結果、
吠える、噛む、逃げるという大げさな言葉を使うようになってしまうように思います。
犬からしたら「何度も言ってるのに!」とイライラが爆発しているような気がするのです。

イヤダケド ガマン。。。
すべてを人間主導に、という言葉が一人歩きして、
犬は嫌でも我慢するものという誤解もあるようですが、
普段嫌なことを強要されていない子は、安心して人に体を預けますし、
ちょっと嫌なことがあっても「わかってもらえる」安心感があれば自然に我慢もできるように。
動物病院で、触診されながらしっぽブンブン、採血もピクリともせず受け入れる我が家の犬を見て、
これはトレーニングの結果だけじゃない、信頼できる人達の中で育ったからなのだ、と
改めて思うのでした。
という訳で、今日の〆は親バカの愛犬自慢でした!
Mar, 2011